未婚率が高まる背景にある甘い親子関係:結婚、してみませんか(17)
一応、40年以上前に家族社会学をかじっていたこともあって、結婚と夫婦・
家族形成いうライフステージの一つに関心を持っています。
私たちの時代のひと昔、ふた昔前。
家父長制、「家」制度と、私たちが育った民主主義時代の新しい家族のあり
方の比較。
これがベースで、多少は、キブツなど海外の独自の慣習としての結婚と家族
制度も見ながらこれからの家族・結婚を考える。
もちろん、男女同権を基本としての夫婦のあり方やジェンダーを意識した視
点があったのですが、生涯未婚や非婚が当たり前の今からみれば隔世の感が
あります。
私たち団塊世代が子どもの時の両親との関係と、私たちが親で、その団塊ジ
ュニアである子どもとの関係。
やはり、根本的に違うと思いますが、明治・大正生まれだった私の父母も
現代に通じる親子のあり方・考え方を一部、持っていたように感じます。
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2012年11月24日からAmeblo で22回に亘って、結婚をテーマに投稿。
その投稿を消去し、こちらの<世代通信.net>に転載。
内容を再確認し、修正したり、付け足ししたりしつつ 今思う別の観点も
加えて結婚を考えてみる <結婚、してみませんか>シリーズです。
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Ameblo編・第17回:甘い親子の関係と未婚率の高まり
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データがあるわけではないので感覚的な話で恐縮 ですが、どうも今の時代、
親が子に対して甘いので はと思うのですが、どうでしょうか?
未婚率上昇と、親元で暮らす子供の結婚に対する 関心の低さや子との同居
の安心感などが関係してい るのではと思います。
三食・洗濯、身の回り世話付きの物理的・精神的・ 経済的・合理的快適
ライフのお陰・・・。
(成人している)子が、食費や家賃替わりに収入の一部を家に収めている、
という話もたまには聞きますが・・・。
そういう場合でも、親は結婚資金や本人に何があった時の為、と手を付け
ずに貯金をしている、とか・・・。
こういう「楽な」、「居心地のいい」暮らし にどっぷりつかってしまうと、
とても「結婚」 という「リスク?」を犯すことなど考えられない、 面倒
なことなどやりたくない、このままがいい・・・。
居住権?や心細さを紛らわすことに役に立って いることを盾に、結構威張
っていたり、わがまま が通用したりもする。
気を遣わなくてもいい親子関係。
親が子に気を遣っているカタチでの同居もあり。
「いい相手に恵まれればいいけど」、 「私(たち)とうまくやっていける
相手ならばいいけど」
そういう相手はなかなかいないんじゃない?
行き着くところ「何もムリに(?)結婚しなく てもいいんじゃない・・・」
などと・・・。
良いのか悪いのか分かりませんが・・・。
でもその状態が長く続くと、いずれ子が親の面倒 を看なければならない
逆の状況になってしまいます。
独身の中年の子?が、老齢の親の面倒を看る。
現実に当たり前のように増えてきています。
甘い親と同居独身の子との関係は、安心で気楽な 関係ですが、長い人生
とライフステージを考える時、 果たしてそれで良いものかどうか???
やはり願わくば、まずは一度、子が親から離れて 自立した家族・家庭を
築き、そうした状況の中で相互 に協力し、支え合う関係が良いのではと
思います。
※2012-12-09投稿記事の転載です。
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私たち団塊世代と団塊ジュニアとの親子関係から、甘い関係が量的に、
質的に広がり、高まってきたのでは・・・。
そう感じる節があります。
私の家族は、どちらかというとドライな関係とそこそこ繋がっている感覚、
両面あります。
3人の息子は、高校卒業後、家から出、一応結婚し、子どもをもうけ、私
たち夫婦とは離れて生活しています。
でも、同世代のご近所や知人家族で、子どもが比較的近くに住む場合は、
特に娘の場合、かなりその子ども家族に振り回されている。
また反対に生涯独身でいるのかな、と思われるような親子同居家庭も多々
見られます。
恐らく私たちよりも下の世代・年齢になるともっとそうした状況が広がっ
ているのでしょうね。
当面
『「婚活」症候群』
『非婚ですが、それが何か! ? 結婚リスク時代を生きる』
『恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚 』
この3冊を参考にしながら、今の時代の結婚と、これからの時代の結婚を
考えていきます。