結婚しない選択、子どもを持たない選択の自由と個人の人生と社会

「子育て忌避傾向の広がりで少子化を止められない社会と待機児童問題」
で問題提起した、<子育て忌避傾向社会>。

(断定するにはいささかムリは承知で、ご批判も多いかと思いますが。)

そして、究極の子育て忌避の表れとしての、結婚しない選択、結婚しても子どもを持たない
選択。
非婚化、未婚単身者の増加社会がもたらす要因・結果でもあります。

結婚するかしないか、子どもを持つか持たないかは、個人の自由。
まったくもってその通り! です。
否定も、批判もできません。

フランスのように、結婚しなくても子どもを持ち、子育てを国や社会が責任を共有して担って
くれる社会に・・・。
日本では、よほどのことがない限り、実現しそうもありません。
でも、政治(立法)・行政次第で、実は簡単に変革はできるのですが・・・。

せめて、シングルマザーとその子ども、シングルファーザとその子どもの生活を支援する政治
・行政は確立してほしい。
まずそのインフラが整えば、社会も少しずつ変化していくと思います。

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 結婚・非婚、出産・家族化と社会構造・社会システムとの関係
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社会構造と社会システムを考えてみます。

特に年金制度・介護制度などの社会福祉制度をめぐる社会システム。
現役世代が高齢者世代を支えるシステムと言われます。
その現役世代が高齢者になったときに支えてくれる次世代の人口が減少している・・・。

よく、騎馬戦型の構造が、一人の現役世代が、一人の高齢者世代を支える肩車型の構造に変わ
ってきている、と表現されます。
もっともシンプルに考えると、夫婦二人を支えるのが、その間に生まれた子ども二人。
これが、合計特殊出生率2.0。
社会構造上、世代継承を最低限維持するのに必要な数字です。

しかし、現状の出生率は、1.43(2017年)。
2016年から、1年間の出生数が100万人を割るようになりました。
⇒ 出生数 最少の94万6000人 出生率1.43、2年連続低下 (2018/6/1日経)

個人個人が、こうした社会構造面から、自分の生き方、結婚するかしないか、子どもを持つ
かどうかを考える必要も、義務も責任も、実はありません。

ただ、こうした現実がある。
そして、自分が支えられる時期になった時に、支えてくれるべき現役世代の人口・人数が足
りなくなっていることが予想される。
まあ、それだけの話しではありますが・・・。

 

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 自由と個と性と社会との関係
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どう生きるか。
個人の自由、選択の自由、です。

それは、個人個人の生き方の自由、価値観の違いがもたらすもの。

それはそれとして、男女の恋愛・性愛関係を持つこと、その延長として、夫婦や親子という
一つの単位社会を形成し、家族生活を営むという生き方を選択するかしないか・・・。

もちろん、その意志・気持ちを持ってはいるが、思うようにことが運ばない・・・。
そういうケースも、残念ながら、十分ありうる。
その思いが実現するよう、婚活や妊活を行う社会があります。

しかし、そういう思いを持ってはいても、行動する時期・年齢が適切ではなく、実現を拒ん
でいる状況もある。

晩婚化・晩産化。
これは、人の意識・理性・知性で、実は解決・改善できるもの、コトです。

働くことの楽しさ、収入を得て、自立した人生を送ること。
仕事を通じて、生きがい・やりがいを感じ、社会貢献や自己実現体験を持つ人生。
それはそれで素晴らしく、価値のあることです。

しかし、それが非婚化や晩婚化につながり、欲しくても子どもができない、晩産化のリスク
をもたらす、そして子どもを持たない選択につながる・・・。

これは非常に残念なことです。
人生設計、仕事の在り方、仕事と結婚・夫婦・親子・家族生活そして老後まで、重ね合わせ
て考えれば、非婚化・晩婚化、子どもを持たない人生を回避する選択肢があるはず。

できれば、20歳代で、遅くとも30歳代前半に、結婚と出産・乳児期の子育てを済ませ?、
あとは、結婚前に従事した仕事から、自分の能力・進むべき道筋を描いておいたキャリア・
目標に進んでいく・・・。

そういう構想を夫と共有し、夫の仕事との調整・統合方法、子育てや家事の分担方法も話し
合っておく。

賢明な女性、心優しき男性に、余計なお世話、他人事ながら、期待したいのであります。

 

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