大企業誘致が決め手ではない子宝率・出生率向上と地方再生対策

鳴り物入りで誘致した大企業の工場が、経営悪化で撤退し
雇用も税収も水泡に帰してしまった・・・。
自治体の補助金や優遇措置を講じてのことであれば、一層打撃が大きい。
ここ数年、各地で見られた光景です。

この特集での調査では、子宝率の高い企業は大企業よりも
地域に根ざした家族的な企業の方が多いんですね。

しかも、意外というか、当然というか
医療・福祉・介護関係企業(172社)の子宝率が 1.52
建設業(158社)が 1.49
と突出しているんです。

子宝企業を増やす要諦は、生活環境に優れる地方の発展にあり!

と日経ビジネスは提起しています。

昨年、全国の896の市町村が消滅するという内容でショックを与えた、
通称「増田リポート」。
一方で、こうした不安をよそに
1980年に4256人だった人口が、2013年には1.5倍の6307人に増加。
2040年までには若い女性層の人口が15.8%増え、
増加率が全国トップと同レポートで予想された自治体が、石川県川北町。

同町長は
「国が地方創世をかかげる20年以上前から子育て支援に力を入れてきた結果」
と語っています。

この自治体の事例は
確かに、大企業の誘致に成功したことが最大の要因です。

税収で自主財源が増え、地域住民に社会福祉政策で還元。
例えば、
子供と高齢者の医療は無料で
保育料と国民健康保険料が県内最低水準 といいます。

地理的にも、川北町は、金沢市と有力企業の工場がある小松市に近いという利点。
白山からの豊富な水が製造業立地に適している。

仕事と安い生活コストが人を集め、人口増、結婚する年代も増え、子供も増える・・・。
循環の理想ですね。

 

東京と地方に拠点を持つコマツの子宝率実態と政策

その近辺の地域に工場を持つ、建機のグローバル企業コマツが
地元大卒者採用に力を入れている事例も紹介しています。

東京の0.7人に対し、石川地区ではなんと1.9人の差
30歳以上の既婚率も
東京は50%で、地方が90%。
歴然とした違いが分かり、地方採用を増やす政策を強化していると言います。

出生率1.8超の自治体の8割を占める九州・沖縄

現在、全国平均が1.43の合計特殊出生率
上位ベスト10位は
鹿児島県伊仙町 2.81
沖縄県久米島町 2.31
沖縄県宮古島町 2.27
と続き
沖縄県の5自治体、鹿児島県が3自治体、長崎県が2自治体という構成で
2.12以上です。

見て分かる通り、決して利便性の高い地域ではなく
特に大企業があるわけでもありません。

観光資源を持つ自治体もありますが
感覚的には、ゆったりした暮らし、あくせくしない生活・・・
その基盤としての生活コストの安さ・・・。

若い世代には、魅力がない地方に見えるかもしれませんが
一方で、沖縄県は開業率が高いという特徴を持ち
若い世代にとってのそうした魅力は
地元からだけでなく、都市や他地域からの人口流入を促す要素と言えます。

大企業やその工場の誘致が、今後どんどん地方に拡大するという期待は
確実なものではありません。

仮に誘致できたとしても
冒頭述べたように、その地での事業継続が絶対的に保証されている訳
ではありあせん。

観光や農業政策関連での事業化、インターネットやソフト関連事業の起業など
仕事がその地方・地域に生まれ、根ざす取り組みこそ
出生率、婚姻率の向上を招く人口増政策の要諦!

全年代・世代を巻き込んでのそれぞれの地域での
地方創世の主体的な取り組みを期待したいものです。

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