トヨタ自動車、親と出勤の子どもを託児所間「送迎保育」:総合的生活支援システムが広がる大手企業

待機児童解消のための保育施設増設。

結局一番確実性の高いのが、企業内保育所・事業所内保育所の開設。
その他の一般的な開設では、都市部では適地不足と建設コスト高、地域住民の反対
などで、規制緩和策をもってしてもらちが明かない。

結局、企業サイドでも社員・企業双方にニーズがある、企業主導型保育所を支援す
るのが最上の策、に落ち着く。
保育所増設は、国交省の規制緩和と企業主導保育所が頼りになる

前回は、自社の事業所保育運営にとどまらず、他社の事業所内保育所開設や運営そ
のものを事業化しようという資生堂の取り組みを紹介しました。
資生堂、JPHDと合弁で事業所内保育事業会社設立:顧客・社員女性主体企業の責務と期待

今回は、親と一緒に出勤した子どもを、自社の事業所内託児所に送迎することを
決めた、トヨタ自動車の記事。
ネットで見かけた、2016/11/16付産経新聞発のレポートから一部を紹介します。

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 子供と出勤、託児所まで送迎 トヨタが30年にも新制度
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 トヨタ自動車が、親と一緒に職場まで来れば、そこから離れた同社の託児所へ子供を送り
迎えする「送迎保育」を導入する。

 トヨタは、30年4月にグループの愛知県豊田市の病院内に定員300人規模の大型託児所の
新設を計画。
 同県内の大半の工場から離れているため、施設開業に合わせて子供を持つ早朝勤務者を
対象にバスなどによる送迎保育を導入する。

 

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 この病院は、多分、トヨタ記念病院。
300人規模というのは、確かに大規模です。
小学校1校レベル・・・。
対象工場を広げれば、300人レベルでは収まらないニーズがあると思われます。
しかし、実験的な意味合いもあるでしょうし、当然、周辺の工場単位でのニーズはある
でしょうから、導入以降の展開も注目されます。

 保育所ではなく託児所。
保育所とすると、いろいろ申請や認可など手続き的に煩雑ですし、基準・規定も種々あ
るでしょうから、自社主導で対応できる託児所の方が都合が良いという面もあるかと思い
ます。

 ただ、シフト制への対応、離れている事業所間の送迎にかかる時間を見越してのバスの
運行など、一般的なスクールバスとは異なる、きめ細かい対応が必要なので、実験を通し
てシステムを確立していくことになります。

 しかし、いずれ、資生堂がJPホールディングスと合弁で設立した事業所内保育所事業
を活用して、自社保育所を、各工場単位で開設することも十分考えられます。
その保育所には、近隣の取引企業の社員の子どもも受け入れることにすれば、地域貢
献度が一層高まることに・・・。

 むしろそうして欲しいですね。

 子どもたちの送迎バスの運転手は、自社のOBを活用すればよい・・・。
バスはもちろんトヨタ車。

 保育所施設だけでなく、介護施設も現役社員の親や、OB自身の入居用として開設しても
おかしくないですから・・・。

 企業が社員の生活をフルサポートする・・・。
大手企業の雇用政策は、雇用の流動化を促す方向に働くのではなく、安心して働き、安
心して生活を送ることができるように、ロイヤリティを一層高める方向に働く・・・。
日本流は、新しい時代の、新しい家族主義的人事労務関係を構築しつつある・・・。
そんな気が最近しています。

 中堅・中小・零細企業は、それに、労働市場においてどう伍していくか・・・。
雇用の流動化が、それらの企業に優位に働くとも思えません。
自社なりの新しい人事労務管理、人材開発の在り方を模索し、具体化していく必要が
従来に増して求められているのではと感じます。

 話がそれました。
企業内・事業所内保育所あるいは託児所。
やはり、企業が社員の家族を守ることを方針とする一つの象徴のような気がしています。

 でも、それは、一部の限られた企業に働く人たちだけの特権のようにも思えるのです。
安心できる保育政策を、全国民に広げるのがあるべき形。
企業内・事業所内保育所を頼みとする政治・行政は、本質的におかしい・・・。
全面的に支持されるものではない。
そう考えるべきなのですが・・・。

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