民主主義を体感・体現してきたつもりの団塊の世代の役割:『シルバー・デモクラシー』から

どういう因果か、誕生日が3月11日。

昨日のニュースでは、韓国・朴大統領の罷免、南スーダンからの陸自PKO撤収決定、そして
次元が低すぎる森友学園認可申請取り下げ・・・。

わたくし的には、ちょうど読み始めた『シルバー・デモクラシー 戦後世代の覚悟と責任
寺島実郎氏著・2017/1/20刊)第1章の記述と、それらすべてが繋がるような、微妙で、
刺激を受けた3月10日。

明けた翌のこの日は、鎮魂の3月11日。
昭和の戦後に生まれ、団塊の世代の最終学年に連ね、3人の団塊世代ジュニアをもうけ、6年
前の2011年のこの日に61回目の誕生日が重なった、そして今、前期高齢者に連ねるひとり。
シルバー世代に加わるには、その意識・認識で大いに異議を唱える者であります。

納得と異議が、交互に打ち寄せるこの書を紹介しながら、もうしばらくは、この混沌の社会
を生きてみるつもりでいる自分の、思うところをメモしていくことにします。

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 戦後民主主義、再考を担うべき団塊の世代
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戦後民主主義の空洞化を再確認するかのような2015年の夏から2016年にかけての
政治状況であった。
なにしろ、大多数の国民が理解も支持もしていない安全保障関連法が、代議制民主
主義のルールを満たしたとして成立した。
一内閣の判断によって、大多数の憲法学者が・法曹学者が「憲法違反」とする法案
が成立する事態を目撃したのである。
「民主主義は死んだ」という叫びさえ空しいほど、事態は深刻である。

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これが、
シルバー・デモクラシー 戦後世代の覚悟と責任
「第1章 戦後民主主義の総括と新たな地平 -「与えられた民主主義」を超えて」
の書き出しであり、寺島氏がこの書がものにした動機・問題提起を簡潔に示していま
す。

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 民主主義がもはや資本主義を制御しえない状況に至っているのではないか。
民主主義を否定する論調に拍手が向かう傾向さえ見られる。
という懸念も抱きつつ、

 だが、日本における民主主義の空洞化など、今に始まった話ともいえない。
そもそ
も、この国の民主主義を真剣に希求したことなどあるのだろうか。
私自身、戦後生ま
れの先頭世代たる団塊の世代として、いま戦後民主主義を再考し、
次なる進化を考察
したい。

と、寺島氏は、この考察を始めているのです。

 

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「民主主義は常に実験段階にある。」というのが私の認識です。
完成型はいまだ見ることなく、理想型を描いたとしても、それが現実となることは
あり得ない・・・。

次善という序列・評価を付けることもためらわれる、微妙なバランスとアンバランス
の上に、一応成り立っているかのように見える、あるいは見せる、判断の繰り返し、
やり直しによる種々の社会における運営方式。

そんなところと考えるべきかもしれない。
そう思っています。

アベノミクスを掲げる現状の日本の政治が、民主主義に基づくものか・・・。
立場立場により、民主主義の基準や状況・結果が異なるのが民主主義の民主主義たる
ゆえん・・・。

事あるごとに、安倍政権・安倍政治に疑問を呈している私としても、民主主義への疑
念・限界を感じつつ、それに取って替わる社会システムを提示できるわけでもなく、
確信を持って革新を唱えることができるはずもなく・・・。

民主主義と一連托生のように語られる資本主義の方は、とうにその本質を別のモノ、
コトに歪められたと認識され、資本主義の終焉やポスト資本主義なども語られるので
すが、ここでも社会の一角を形成する金融資本亡者には、なんの効き目もありません。

そうした前提による現代社会が様相として呈している「シルバー民主主義」「シルバ
ー・デモクラシー」。
民主主義と対比されて喧伝・議論されている「ポピュリズム」もその歴史と現状を考
えれば、結局、民主主義の利便性と、多様性という口当たりのよい合理性の元、
本質を問いつつも本質にたどり着けないことに力なく身を委ねるしかないようです。

今のところは・・・。

シルバー・デモクラシーは、実質、シルバー・ポピュリズム。
そう思わざるを得ないとする私。
しかし、それで終わっては、孫・子の世代に申し訳ない。

世代を理解不能な分断の区分として捉えるのでなく、シームレスに社会を継承し、明
日そして未来の望ましい在り方を、共に生きる一時の間だけにおいては、主体的に考
え、その実現に務めていきたい、いくべき・・・。

その営みのなかに、民主主義の在り方、資本主義の在り方、そして政治のあり方を、
すべての世代の共通の課題としていくべき・・・。

少しは、そこに、寺島氏の視点とクロスするものがあると思いつつ、進めていきます。
辿ってきた道は、団塊の世代ではあっても、全くと言っていいほど異なるのですが。

昭和を少し振り返り、終わりつつある平成の総括も少しは行い、来るべき次の時代を
想いつつ・・・。

折を見て、続編を・・・。

 

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