
2人目の子どもの時には、パパも育休を!:中小企業も可能にする取り組みを!
2017/7/10付日経で
◆育休 2人目はパパの出番 「妻の負担を痛感」「私の代わりいない」
というタイトルで、育児休暇をとった経験のある社員をその企業を、
渋谷江里子記者がレポートしていました。
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そこで紹介されたのは、リブセンス、丸井グループ、花王の3人の男性社員。
育休取得体験と企業の支援制度などの詳細は、リンク記事で確認頂くとして、
まだまだ残る問題を粗っぽくまとめました.
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男性の育児休業取得にはまだ壁がある。
◆厚生労働省によると、16年度の男性の育児休業取得率は3.16%。
◆前年度より0.51ポイント増え、調査以来過去最高だったが、女性の81.8%と
比べれば大幅に低い。◆
最近は1人で育児をこなす状態を「ワンオペ育児」と呼び、問題視する。
◆子育てはまだまだ女性が担うというのが多数派で、育児の悩み相談や情報交
換をできる友人や先輩が見つからず、孤立してしまう例も多い。
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育休やイクメンという言葉が当たり前に使われるようになっていますが、現実
は、まだまだ理想とはほど遠いことがレポートされていました、
こうした好事例が紹介されるのは、ほとんど大企業かIT系企業と相場が決まって
います。
共通しているのは、何かしらの要素、例えば、人的・組織的に、収益・財務的に、
ゆとりがあるということ。
若干の欠員が出ても、カバーできる、あるいは、その人の能力による担当業務で
上げうる収益を先送りしても構わない、などの理由があるわけです。
そしてそうした制度運用をすること、できることで、優秀な人材を引き留める、
あるいは新たに採用することも可能になる。
実はこうした状況は、昨日今日、突然出来上がったわけではありません。
過去からの種々の蓄積や企業・職場体質の改善・創造に拠るのです。
そう考えれば、中小企業であっても、あるいは、こうした運用を行いにくい業種・
職種であっても、少しずつ実現可能な目標を設定し、取り組んでいく積み重ねが
あればよいのです。
例えば、まずは時短勤務が可能になるようにする。
そうした課題と目標と取り組み活動自体を、社員が考え、設定し、全員で取り組む。
大企業の実例は、そう読み替えてもらいたいと思います。
忙しさに追われつつも、人手不足ではあっても、仕事の仕方の創意工夫・改善に取
リ組み、少しずつゆとりを創っていく。
ゆとりの種類、性質についても全員で考えてみては、と思います。
取り敢えずの課題としては、自宅でできる仕事・作業の洗い直し、というのはどう
でしょう。
あるいは、
勤務時間の変更、休憩時間の取り方、休日の取り方、有給の取り方・・・。
1日の終業時間を30分短縮する方法・・・。
ひとりが不在でも、他の人がカバーできるようにする多能化・多能制・・・。
ロス、ムダを出さない作業・仕事の方法・・・。
粗利益を高く取れる、原価を下げる商品や製品の作り方への改善・・・。
自分たちにはムリな、無関係な事例。
それで終わらせない取り組みを、と思います。
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高崎順子氏著
☆☆☆☆☆『フランスは少子化をどう克服したか』(2016年10月20日刊・新潮新書)
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小林美希氏著
☆☆☆『ルポ 保育崩壊』(2015年4月21日刊・岩波新書)
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☆☆☆☆『ルポ 保育格差』(2018年4月20日刊・岩波新書)
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稲熊弘子氏著
☆☆☆『「子育て」という政治 少子化なのになぜ待機児童が生まれるのか?』(2014年7月25日刊・角川SSC新書)
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前田正子氏著
☆☆☆『保育園問題 待機児童、保育士不足、建設反対運動』(2017年4月25日刊:中公新書)
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出口治明・駒崎弘樹氏著
☆☆『世界一子どもを育てやすい国にしよう』(2016年8月20日刊・ウェッジ)
※カスタマーレビューページ
古市憲寿氏著
☆☆『保育園義務教育化』(2015年7月6日刊・小学館)
※カスタマーレビューページ