介護マンガ『ヘルプマン!』第1巻(2):18歳男子恩田百太郎が高校中退して介護の世界に入る



介護保険制度導入期に始まった介護マンガ『ヘルプマン!』第1巻(1):介護マンガで学ぶ介護社会の変遷
の続きです。

コミック誌に1話ずつ連載されたものをまとめた単行本。
第1巻は、導入から以下の10話のテーマで展開されていました。

 

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【 <第1巻> のあらすじ】

勉強嫌いで、何をしたいのか分からないまま悶々としている
やや精神的な幼さが残る1年留年の高3、恩田百太郎。

一方、友人の神崎仁は、クールで大人の感性の持ち主。
介護保険法が導入され、今後の
高齢社会の進展と介護ビジネスの可能性に着目し
介護福祉士資格を取るべく、高校を辞め、介護施設に就職。

老夫婦が介護心中、介護自殺を図ったニュースから物語は始まる。

百太郎が
ひょんな事で、通りすがりの徘徊老人に関わり
苦労の末、入所施設に送り届けたことで、介護の現場を知る。

ここで「身体拘束」を見て、ショックを受け、疑問を持つ。

ある施設の男性職員の言葉
「現場を知らねぇ奴は、みんなそう言うんだよ!!
生命の尊厳、人権尊重、倫理・道徳!
いちいちそんなことまともに聞いてたらきりながいんだよ!!」

「老人は放っとけばいいんだ・・・。
老いた者は子孫を残したあとはのたれ死んでいくのが自然の摂理だ。
人間だけがその摂理に反することをしているんだ。
不自然なことをすりゃどこかでおかしくなるのは当然の成り行きだ。」

「身体拘束は・・・、”必要悪”なんだよ!」

この経験から、
「オレは、老人介護の仕事をする!」
と決意し、介護施設に就職を申し入れ、試用として働くことを認めてもらう。

若い女性職員から
「この仕事に向いてないよあんた。
老人介護はいい子ぶりたいガキには勤まんない。
完璧にやろうとしたらキリがないし、安月給でそこまでやってられないし
きれい事は捨てなきゃ」
と言われたが

”いい思い” を老人にしてもらうことが
自分のやりたいこと!と感じ、頑張ってみようと意を強くする。

高校をやめることを家族には言えないまま
初日の介護体験で失敗するが、
見習いとしてある痴呆の女性老人の担当をすることに・・・。

入浴介助を知り、入浴拒否をするその老女に、衣服を着たままで
彼がシャンプーしたことで、老女自ら衣服を着脱して入浴。
入浴が終わって
「生きててよかったわあ」「ありがとうね」
という言葉に、声を出して大泣き「うおおおん・・・」。

「オレ・・・・、頑張るよ!!」

「老人介護って、ほんとにおもしれえ!!」

『ヘルプマン!』第2巻に続く・・・
となります。

 

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繰り返しになりますが
この連載は、2003年から始まったものです。

18、19歳の若い世代の男子を介護の世界に導き入れて介護問題を
コミックとして世に出したこと。
まず、その設定を非常に感慨深く受け止めたのですが、
27巻までがいわゆるシーズン1の『ヘルプマン!』

そして今そのシーズン2である『ヘルプマン!!』も連載され
単行本化され、介護物語は続いています。

このブログでも
この後、できるだけバックナンバー順に介護社会の変化を
このコミックを通じて見つつ、学習も合せてやって行こうかと・・・。
(今のところ、3巻が手元になく、間に合わないかも・・・)


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表紙カバーには
【介護】【超高齢社会】【身体拘束】の用語解説付き。
以下に引用転載しました。

【介護】
自らの力で日常生活を営めない人に対し、食事、排せつ、移動、入浴等、
社会的人間として活動する上で必要な部分を補完、代行する行為

【超高齢社会】
65歳以上の人口が国民の25%を超える社会を言う。
7%を超える社会が「高齢化社会」、14%以上が「高齢社会」
2004年現在、日本は高齢社会にある。

【身体拘束】
興奮状態にある患者、意識消失状態にある患者などに対し、
種々の危険を防ぐため、衣類または綿入り帯等を使用して、
一時的に身体を拘束し、その運動を抑制すること。
厚労省では2000年に「身体拘束ゼロ錯塩推進会議」を開催し、
身体拘束廃止への取り組みに着手。
2001年には「身体拘束ゼロへの手引き」をまとめ、11項目の
行為について原則禁止とした。
また、2003年4月からは介護保険事業者に対し、身体拘束を
行った場合には記録の保存を義務化。

 

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結城康博氏著

☆☆☆『介護 現場からの検証』(2008年5月20日・岩波新書)

カスタマーレビューページ

☆☆☆☆『在宅介護 「自分で選ぶ」視点から』(2015年8月20日・岩波新書)

カスタマーレビューページ

☆☆☆☆『介護破産 働きながら介護を続ける方法』(2017年4月14日・KADOKAWA)

カスタマーレビューページ
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