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デイサービス、デイケア、ショートステイの利用法:『在宅介護』<在宅介護サービスの使い方>から(8)

良書 『在宅介護――「自分で選ぶ」視点から』(結城康博氏著・2015/8/20刊)
を紹介しながら、介護問題を考えるシリーズ。

現在は、「第4章 在宅介護サービスの使い方」

第1回:上がり続ける介護保険料。介護保険制度の基本を知る①
第2回:介護報酬・介護保険サービス料の基礎知識。介護保険制度の基本を知る②
第3回:要介護認定の仕組み・手続きと認定調査
第4回:要介護認定システムの客観性・信憑性問題による認定率格差と介護給付格差
第5回:要介護度レベルと認定方法の簡素化の余地がある介護保険法
第6回:ケアマネジャーが介護生活の質を左右する

第7回:生活援助サービスの短縮化・低下は已むを得ないか?:『在宅介護』<在宅介護サービスの使い方>から(7)

今回はその第8回(通算51回)です。

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 4.在宅介護サービスのあれこれ
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デイサービスとデイケア

 繰り返すが、在宅介護に欠かせないサービスのに「デイサービス(通所介護)」があ
る。
 これは日帰り型の施設サービスで、朝8時半から夕方の4時過ぎまで日帰り形式で高齢
者を預かり(夕方6時過ぎまで延長可能な場合も)、「昼食」「入浴」「体操」「簡単
なリハビリ」「レクリエーション」などのサービスを提供して、閉じこもりがちな要介
護者が外に出て、多くの人と関わることを意図したサービスである。
 いっぽう、家族にとっても日中施設で預かってもらえれば、その時間は一息つけるこ
とになり家族ケアの意味合いもある。

 昨今、デイサービスの「レクリエーション」メニューでは、従来の「カラオケ」「風
船バレー」「かるた」といった内容は子ども向けで単純であるといった批判から、各施
設で工夫をこらした活動が注目されている。
 たとえば、認知症予防という意味合いで「計算ドリルを使った頭の体操」「陶芸教室」
「施設内通貨を用いたカジノ」など、レクリエーションメニューが多様化している。

 自宅にいるだけでは心身ともに衰えてしまうことから、日帰りでも施設へ出かけメリ
ハリのある生活リズムを維持していくことが目的とされている。
特に、独居高齢者は、食生活のバランス維持や体操・リハビリといったことを心がけ
ることで、在宅生活が長く続けられるメリットがある。
 デイサービスは在宅介護を維持していくうえで効果的だ。

 なお、2015年の改正で、送迎にあたってデイサービスの職員が利用者の自宅まで訪問
して、着替えの荷支度を行ったり、部屋から玄関まで付き添う際の介護時間が、デイサ
ービスの利用時間として認められるようになった。
 これまではデイサービスに行くための「介護」は、別途、ヘルパーに依頼して行って
いたが、デイサービスの職員が行うことができるようになったのである。

 いっぽう、同じ通所型で「デイケア」という介護保険内サービスもある。
 これは「デイサービス」よりも、さらに「リハビリテーション」に特化したサービス
で、心身の機能維持を目的に理学療法士や作業療法士などといったリハビリの専門職が
ケアにあたる。
 しかも専門の医師の関与があることも「デイサービス」との違いである。
 もちろん、入浴や昼食などのサービスもあるが、心身の機能維持や向上を目指すには
「デイケア」サービスを選択すべきである。

 けれども、「デイサービス」などの通所介護型サービスは、都市部を中心に供給過剰
であることは否めない。
 ある地域では「コンビニ」よりも「デイサービス」のほうが多いといった事態が生じ
ている。
 他の介護保険サービスよりも参入しやすく、特に、利用者1日10人未満といった、い
わば民家を改造した「小規模(ミニ)デイサービス」の増加が著しい地域では、保険給
付の不適正受給の事例として問題視されている。

 

<ショートステイとは>

 介護している家族が日々の介護に疲れたり、少し、休みたくなることがある。
 または、急に葬式や結婚式で遠方の赴かなければならない事態が生じることもある。
このようなケースでは、「ショートステイ(短期入所介護)」というサービスが有効だ。
 1週間~10日間、特別養護老人ホームや単独の短期入所介護施設で要介護高齢者を預
かってもらえる。

 ただ、都市部ではサービス量が不足しているため1カ月以上前から申し込まないと利
用が難しい。地方でも空ベッド次第だが、申込みから利用までに3日から1週間程度は
時間を要する。
 介護者が体調を崩してすぐに利用したいとなっても、その利用は難しいのが実態だ。

 厚労省は少しでも緊急性に対応できるように、2015年の介護報酬改定で方策を講じて
いる。
 たとえば、特養などの静養室などを、ケアマネジャーが緊急性ありと判断すれば、シ
ョートステイとして利用できる。
 有料老人ホームの空ベッドも介護保険内のショートステイとして活用しやすくなった。
「小規模多機能型居宅介護」というサービスにおいても、登録メンバー以外でも条件次
第だがショートステイとして利用できるようになった。
 その意味では、15年4月から若干ではあるがショートステイの資源が拡充しているた
め、利用する必要に迫られたなら、担当ケアマネジャーに相談してみるといい。

 

※次項に続きます。

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こう見てみると、よくできている介護保険制度だなあ、と感じます。
ですが、やはり、それにかかる人的労力を含むコストは膨大なものになるなあ、とい
う思いも強くもちます。

在宅介護の高齢者が、現状でも多いのですが、これからその増加の速度が速まり、と
てつもない人数になっていく。
その1軒1軒、1世帯1世帯を、訪問し、送迎する。

もうそれだけで、日本は相当の高福祉社会であり、高齢者にとっては低負担の恵まれ
た社会と感じます。
でもそれは、少数の現役世代で支えられている。
そしてその現役世代の将来は、恐らく、今の高齢者ほどには恵まれていないだろうと
予想されている。

今、大腿骨頸部骨折のリハビリで、回復期病院に2か月間の入院を余儀なくされてい
るのですが、66歳の前期高齢者の私などは最年少かのようで「お若いですから」、とま
ずひとこと添えられます。

この病棟には、40人近く入院しており、大半がリハビリ中の高齢者(多くは後期高齢
者)。
リハビリ高齢者には、世代がいくつも違う若い理学療法士が付き、熱心にサポ―トし
てくれています。
現状では医療保険適用ですが、退院して在宅介護になったり介護施設に入所すれば、
介護保険適用となるわけです。

在宅介護になれば、ご家族の方々のこれからのご苦労に思いがいきます。
その場合、デイサービスやデイケアなどを併用していくことになるでしょう。
介護生活ほんの一時でも、それらの施設に行ってもらうことで、一息つける。
必要な機能・施設であることは、十分理解できます。

しかし、わたくし的には、自立した生活が送れない限り、やはり比較的低料金で利用
可能な居住型介護施設に、退院された要介護高齢の方々が入所できた方がずっと良いと
思っています。

その施設内での入居する他の高齢者の方々との交流もあります。
入浴介助など、介護サービスの多くは、移動なしで受けることができます。
レクリエーションが楽しみな人は、そこで参加できます。

入院する回復期病院で体験しながら、これまで思ってきた介護の在り方とその制度の
在り方を、一部自分も疑似体験しながら、繰り返し確認しています。
ちなみに、現状の私は、組合けんぽ利用で、3割の自己負担。
毎日、若い理学療法士の方から受けるリハビリは、ぜいたくな、有難い時間と強く感
じています。

 

次回は、<地域住民しか使えないサービス><地域包括支援センターの役割>
です。

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