介護マンガ『ヘルプマン!』第5~第7巻【介護支援専門員編】(2):2000年施行、2006年改正介護保険制度問題を突く

介護マンガ『ヘルプマン』の第5巻~第7巻の【介護支援専門員編】は、
イブニング連載の、第5巻が2005年15号~24号、第6巻が2006年1号~9号、
第7巻が10号~21号を各々収録したものの単行本。
ですから、ほぼ1年半を費やして、ケアマネジャーの視点で、
介護制度・介護業界・介護現場の問題を追いかけています。

前回は
介護マンガ『ヘルプマン!』第5~第7巻【介護支援専門員編】(1):ケアマネジャーの仕事がわかる!
として、第5巻巻末にあった、以下の特集事項を紹介しました。

[『ヘルプマン!』でわかる介護保険とケアマネージャー!!]
《 ケアマネージャーってなに!? 》
ケアマネージャー神崎仁プロフィール 》
《 ケアマネージャー神崎仁のハードな1日を追跡取材!すべて見せます。徹底取材 》

同じく第5巻の巻末には、2000年に施行された介護保険制度で、
その後の運用により生じた問題点が、2006年の制度改定に繋がっている
ことを取り上げ、特集として取り上げています。

今回はその内容を転載して紹介します。

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《 行く末不安な近未来の介護!介護保険受給者600万人時代到来!!》

2006年4月、介護保険法の大改正が行われる。
これは団塊の世代が高齢化を迎える2025年に到来が予測される、
「介護保険受給者600万人時代」を見すえてのことである。
国の財政を圧迫する原因はなんなのか?

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《 介護保険の落とし穴!! 》
利用者の家族(2号被保険者)の安易な考えは要注意!?

◆納めた保険料を取り返すため、利用者の家族(第2号保険者)は、
介護保険の利用は当然の権利であると考える。
(使用検討)
↓ ↓ ↓
◆「介護保険を利用すると家族が楽になる」という理由をつけて、
利用者の家族が介護保険の利用を必要以上に進める。
(保険使用)
↓ ↓ ↓
◆爆発的に増えた介護保険利用者により、国の財政が圧迫され、
介護保険制度の運用が困難になる。
国は足りなくなった給付費用を抑制しようと考える
(給付困難)
↓ ↓ ↓
◆介護サービスを利用している人の40%にあたる軽度要介護者
を、国は「生活不活発病」として介護保険から予防給付へ
移行させる。
(予防給付という新たな枠を設ける)

と2000年から導入された介護保険制度の問題を指摘!

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介護保険制度スタートから6年
2006年4月、介護制度大改革!!
《 予防給付って「アメ」それとも「ムチ」!? 》

介護保険制度施行時点で218万人だった要介護認定者は、2004年には
400万人を突破。
現在、要介護者の60%が80歳以上で占められている。

<予防給付とは?>
軽度(要支援・要介護1)と認定された人が対象となる。
認知症や精神障害で施設などに受け入れられない人と、6ヶ月くらい
の間に症状が変わる可能性のある人などを除いて、軽度の介護保険に
適用されていた高齢者を、強制的に「介護予防給付」に移行。
それにより介護保険の限度の2~4割削減が可能となる。
「予防給付」に認定された高齢者は「介護状態の改善、介護度の軽減」
に限定されたサービスのみ受けることになる。
本来必要なサービスまで利用できなくなる可能性があるのが不安だ。

と2006年の制度改正の目的とポイントを指摘します!

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ということで

2006年の改正で、現在の形である
要支援1・要支援2の要支援者と
要介護1~要介護5までの要介護者との区分方式が導入されることに
なったんですね。

そこで、要支援者は地域包括センターの保健師などの管轄となり
要介護者は、ストーリー中にある神崎仁などのケアマネジャーの
管轄に分離されました。

この他
第5巻の巻末特集には
◆城西国際大学福祉総合学部・服部万里子さんの
「ケアマネージャーは介護が必要な人のサポーター」という文章
◆「聖域なき介護」と題した、本作の作者くさか里樹さん、介護事業に
乗り出したワタミの渡邉社長と同社のカリスマヘルパー片山さん、3人
の対談が載っています。

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介護保険法の改正のサイクルとこれまで行われた改正のポイントについて
この
介護マンガ『ヘルプマン!』第2巻(1):「痴呆症」と呼ばれた時期の介護保険入門編
ブログで紹介しましたが、
ここでもう一度掲載しました。

 

 

これで、第5巻の特集内容と、第5巻~第7巻までの内容とを重ね合わせて、そのときの
事情・状況がわかると思います。

では次回以降3回、各巻のあらすじを追いかけます。

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『ヘルプマン!』第1巻から介護問題を考えていくブログのラインアップです。
介護マンガ「ヘルプマン!」で知った<介護未経験者確保等助成金制度>:介護コミックの存在を知る!(恥)
介護保険制度導入期に始まった介護マンガ『ヘルプマン!』第1巻(1):介護マンガで学ぶ介護社会の変遷
介護マンガ『ヘルプマン!』第1巻(2):18歳男子恩田百太郎が高校中退して介護の世界に入る
介護マンガ『ヘルプマン!』第2巻(1):「痴呆症」と呼ばれた時期の介護保険入門編
介護マンガ『ヘルプマン!』第2巻【在宅痴呆介護編】:認知症による問題行動の理由・背景を理解する大切さ
介護マンガ『ヘルプマン!』第3巻【介護虐待編】(1):本作品への寄稿が語る、10年前の介護社会の状況
介護マンガ『ヘルプマン!』第3巻【介護虐待編】(2):「がんばらない介護生活5原則」で介護を理解する
介護マンガ『ヘルプマン!』第4巻【高齢者性問題編】:生きる本能としての性、高齢者にも個人差が
介護マンガ『ヘルプマン!』第5~第7巻【介護支援専門員編】(1):ケアマネジャーの仕事がわかる!
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