増えるシングル男性介護者。男性よ家事力を!:『男性漂流』<第3章・介護がこわい>から(3)


中年男性
が苦悩の淵に追い込まれている数々の問題の中から、
「結婚」「育児」「介護」「老い」「仕事」という5つのテーマを取り上げた
男性漂流 男たちは何におびえているか』(奥田祥子著:講談社+α選書・2015/1/20刊

その<第3章 介護がこわい>を引用紹介しながら、男性も親の介護を担う
ことが当たり前になり、避けられなくなり、義務化していく今とこれからを
考えるシリーズ
第1回:ケアメン、男性介護が当たり前の時代
第2回:悠々自適な「中年パラサイト」から介護生活へ暗転
今回は、第3回です。

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 増えるシングル男性介護者
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息子が同居する親を中心に介護するケースが増加していることは
第1回ケアメン、男性介護が当たり前の時代 述べたが、続柄別に
経年変化を見てみると・・・。

国民生活基礎調査」で介護が項目に加わる前の時代の状況を、全国社会
福祉協議会の「老人介護の実態調査」からたどると、主介護者
息子>の割合は、1977年時点ではわずか2.4%だったが、2013年
には11.4%と、36年間で5倍に急増している。
<嫁>は、1977年には37.0%だったのが、2013年には、9.6%と4分の一
に激減
し、今では息子を下回る。
娘>は、1977年の17.8%から2013年19.3%と微増。
夫>は、5.7%から16.1%へ増加。
妻>は、24.7%から38.2%へ増加している。

 また、65歳以上の高齢者がいる世帯のうち、「親と未婚の子のみの世帯」
は、19.8%と、四半世紀の間に2倍近くに増加した。(2013年「国民生活基礎調査)
同居する親を中心的に介護する息子のかなりの割合を、シングル男性介護
者が占めていると考えられる。
 
 介護者が独身の場合、悩みを打ち明けたり、相談したりできる身内がいな
い分、孤独という苦しみが加わるが、特に男性は自身のつらさを他者に告白
するのが苦手なうえ、親に長年世話をされ続けてきたため、世話をする、ケ
ア能力に欠けてしまっているケースが多い、
 女性よりも苦悩の度合いが高いことは、想像に難くない。

車椅子2
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 お嫁さんの負担が減ってきているのは、2世代・3世代同居という形が
この間、大きく減少しているためであることは明らかですね。
そして、結婚せず、家から出ていかない息子が増えていることも。

上記の数値を男女別に集計比較してみると

◆男性(息子・夫)が、1977年8.1%から、2013年27.5%へ
◆女性(嫁・娘・妻)が、1977年79.5%から、2013年67.1%に
となります。
残りは、介護施設などになるのでしょうか。

 まだまだ女性に依存する比率が高いですが、間違いなく男性が介護に直接
関わる機会が増えてきていることは、このデータからはっきり窺うこと
がで
きます。

 息子の立場にしろ、夫の立場にしろ、現在、幸いなことに介護に無縁な人は、
まずは今からでも遅くないですから、食事や掃除・洗濯など、自分の身の回り
のことは自分で少しでもやれるようにしておくべきでしょう。

 母親にすべてを依存している息子諸兄、妻にすべてを依存している夫諸兄。
 これまでの生活を悔い改め、いやそこまではもちろん必要ありませんが、
家事力を付けていきましょう。
 スーパーへ買い物に、時々は母や妻と一緒に行きましょう!
 食事の後片付けから始めましょう!
 支度してもらった食事は、美味しいと言いましょう!
 その料理は、どのように調理するのか、食事しながら聞きましょう!

そして、時々(もちろん毎日でも結構)感謝の気持ちを表現し、伝えましょう!
いずれ介護に携わるべき時に備えるには、こうしたことがきっと役に立つはず
です。

c9
今、すでに介護生活に入っている方々。
介護についていろいろ相談できる相手はいますか?
私はまず、信頼できるケアマネジャーがその人にふさわしいと思っています。

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