結婚相手を選ぶ意識の変化以前に必要な、結婚への意識・考え方:『「婚活」症候群』から(9)

「婚活」時代』(2008/3/1刊)の続編の
「婚活」症候群』(白河桃子・山田昌弘氏共著・2013/7/20刊)

を参考にさせて頂きながら、「結婚」と「婚活」を考えるシリーズです。

第1章【「婚活」流行の背景と影響】(山田昌弘)

第1回:「婚活」ブームがもたらした認識の変化「結婚できない不安
第2回:「婚活」が恥ずかしいことではなくなった時代の幕が開いて
第3回:『「婚活」時代』の誤算、恋愛抜きの結婚願望?
第4回:希望年収600万円以上の適齢期の未婚男性5.7%の狭き門への戦い

第2章【「婚活」の誤解と限界】(白河桃子)
第5回:結婚に対する意識の変化を提案した『「婚活」時代』が生んだ誤解
第6回婚活公認で女性がポジティブに。そして婚活未成就の負のサイクルが?
第7回婚活ブームは「再婚活」「晩婚活」を呼び、婚活格差を招いた?
第8回:「釣り堀婚」「価格.com婚」そして「ロトくじ婚」?
と進み、今回は、第9回です。

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 第2章 「婚活」の誤解と限界(5)
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<婚活ビジネスによって加速した選良意識の先鋭化>

ITの進化の後に婚活ブームが起き、偶然出会った人や会社で隣だった
人が運命の人ではなく、「比較検討してよりよい人に出会いたい」とい
う選良意識がより鮮明になってきました。
かつての結婚は「生活必需品」だったので、目の前の選択肢からとに
かく選ぶことが第一でしたが、もはや結婚は「嗜好品」になったので、
「いい人がいたら結婚したい」「よりよいものを選びたい」という気持
ちは当然出てきます。

婚活ビジネスのおかげで、今は週末に午前午後と2回のお見合いパー
ティに行けば、40人ぐらいの人と一度に出会えます。
また婚活サイトなどに登録すれば、条件検索で一度に千人、二千人と
いう数の「お相手候補」が見つかるでしょう。
しかし、結婚は「冷蔵庫を買う」こととは違います。
(略)
しかし結婚は一千人の相手候補が見つかったとしても一人ずつメール
交換し、対話し、デートし、おつき合いしないことには始まりません
また冷蔵庫と違って、こちらが「買うわ」と言っても相手がNOという
場合もあります。

こんなふうに、婚活ビジネスによって一見幅広い出会いが提供された
ように見えても、その多すぎる出会いが逆に結婚しにくくしているとも
言えます。

 「釣り堀」の狭い中で結婚していた日本人が「この釣り堀の中にはも
ういい魚がいないような気がする。わたしはもっと広い海で探します」
と大海に泳ぎ出てしまったのです。
しかし想像してください。
広い広い大海の中で自分とぴったりの魚に出会うのがいかにたいへんな
ことか。
「千人の男性に会ったんですが、おつき合いに至った人は三人。だから
わたしは友達に『せんみつ女』と呼ばれているんです」とあるアラフォ
ー女性が言っていました。
彼女はいまだに独身です。

 このように、ネットで大勢と出会える婚活ビジネスが「婚活である」
誤解されたせいで、かえってチャンスを逃がしている
 または非常に時間的にも、経済的にも、精神的にもコストがかかる婚
にチャレンジし、疲弊してしまう人もいる。
 これも誤解された婚活ブームの一つです。
 
 婚活を成功させるコツは「条件は広く、範囲は狭く」だと思います。


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釣り堀時代がやっぱり良かった!
ということになりますが、後戻りは不可能です。

どちらかというと『「婚活」時代』は、結婚に対する、というよりも、
結婚相手を選ぶときの考え方を変える、その意識を変えることを主張・
提案した要素の方が強かったのかな、と思います。

わたくし的には、その根本である、「結婚とはなにか」「何のために
結婚するのか」の意識の方が先決で、大切であるような気がしていま
す。

釣り堀婚が、大海婚か渓流婚になれば、そこには流れがあります。
大海原の潮の流れ、ゆく川の流れの中で、獲物?を確保できる保証は
ありません。
そしてその流れは、時間、年齢の流れも意味します。
それは人生の時の流れでもあります。

その人生において、結婚とは何か?
結婚するのは当たり前、とか
結婚するかしないかは、人それぞれの問題、そして自由・・・。
そんなことはある意味、どうでも、どちらでもいい・・・。

長い、あるいは人によっては短いことも、先の保証がないという要素
もある人生において、どんな状況で、どの辺りの年齢で、結婚や夫婦、
家族、家庭というライフステージの変化や切り替えを考えるか・・・。

漠然としてでも、しっかりした考えでもどちらでも構わないのですが、
生き方を考えての結婚を考える。
そこからの婚活のあり方と思います。

選良意識。
何をもって良しとするか・・・。
生き方の中に、必ず、働き方も含まれるのは、実は、今も昔も変わら
ないはずなのです。

次回、
<婚活の限界 「昭和結婚」を追放しないと、男性の数が足りません!>
等に続きます。

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「何のために結婚するのか」を考えるシリーズは、こちら
⇒ 「結婚、してみませんか」
です。

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