男女不平等恋愛は社会の責任にあらず。自分の意志を素直に表現を!:『恋愛しない若者たち』から(18)

恋愛しない若者たち コンビニ化する性とコスパ化する結婚
牛窪恵さん著:2015/9/30刊)
を紹介しながら、若者世代を通して、これからの時代の結婚や少子化について
考えてみるシリーズです。


「第1章 恋愛レボリューション 何が若者たちを恋愛から遠ざけているのか?」
第2節 若者たちの恋愛阻害要因②「男女平等社会」と「男女不平等恋愛」のギャップとジレンマ」
第1回(11回):年の差婚人気で厳しさを増す、若い世代の恋愛・結婚作戦
第2回(12回):精神の発達が遅い男性の草食化を招く社会
第3回(13回):逃げ道のある女性、社会的閉塞感を抱く男性。現代男女大学生の意識差
第4回(14回):社会的閉塞感から男性なりの開かれた社会性へ。父親のイメージ化も選択肢!
第5回(15回):10代での年の差恋愛にはご注意!
第6回(16回):10代の年の差恋愛が招く母子家庭・シングルマザー・貧困女子化リスクに注意を
第7回(17回):男女平等が程遠い企業社会、男女平等が変異した若者世代の男女関係

今回は、第8回(通算18回)です。

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 第2節 若者たちの恋愛阻害要因② :
「男女平等社会」と「男女不平等恋愛」のギャップとジレンマ
--昭和の恋愛幻想に縛られる若者たち--
(8)

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男女平等なの、なんで告白や支払いは「男」なんスか?>②

 『ゼクシー』首都圏版の神本絵里編集長も、「いまの20代でも、告白やプロ
ポーズは『男性から』を希望する声が根強い」と言う。
同社の「結婚トレンド調査」(14年)でも、夫からのプロポーズが85%を占め
る。

 これまで取材してきた20代女性も、基本は同じ。
 7~8割が「告白は、男性からしてほしい」「男性からグイグイ引っ張ってほ
しい」
と口を揃える。

だが現実はどうか。
ある民間の調査では、「告白経験アリ」の20代女性が39%いる一方で、同男
性は33%、女性より5%以上少ない。(14年/しらべぇ)。
また、私が10年、諸富明大教授のゼミ生に調査したところ、やはり女子大生
の大半は「男性から告白されたい」と答えたが、実際には約6割が、女性から
告白していた。
このとき、多く聞かれたのが「いつまで経っても、告白してくれないし」や、
「白黒ハッキリさせたかったから」など。
告白に尻込みする年代の男性にジレて、「あぁもう、私が言う!」とやむな
く自分が手をあげた、といった声だ。

デートの支払いも、若い世代では理想と現実が食い違う。
22~34歳女性に聞いたある調査でも、現実には「ワリカン」がトップ(44%)。
女性の多くが理想とする「全額彼」はおろか、「ほとんど彼」もわずか19%し
かいなかった(14年/マイナビウーマン)。

 弊社が以前、20~30第独身女性200人に行った調査では、さらに衝撃的な結
果が出た。
 なんと「ラブホでもワリカン」が全体で3割、20代前半では、4割を超えた。
 あまりに驚いて、急きょ20代女性6人を集め、「なぜラブホで支払うの?」
など追加インタビューを行うと、彼女たちは口々に言った。
 「だって、ラブホ代ぐらいで恩に着せられたくないから」
 「そりゃ彼氏に全額出してもらいたいけど、なんかお金なさそうだし」
 「あとで『あのときのラブホ代返して』って言われるぐらいなら、初めか
ら半分出す」
 つまり、ほとんどが「理想は全額男性持ち」ながら、「現実には無理そう」
「まだ払ったほうがマシ」など消極的な理由から、ワリカンを選択していた
のだ。

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 前回のマサノリやシンヤの事情とはまったく正反対の実態・実情がアンケー
結果で示されたわけです。
なんと表現していいか、とっさに言葉が出てこない・・・。

男性の自信喪失の時代、と表現していいものかどうか・・・。
仕事の上では、正規社員においては男性女性の賃金差がなくなってきており
男女平等化されている。
そのことが、こうした男女関係における費用の負担能力にも表れている・・・。

まあ、経済的な負担能力云々というよりも、精神的な面での男性の女性化、
いわゆる草食系男性化がこうした行動に反映されていると、評した方がいいの
かな、という感じです・・・。
淋しいことですが・・・。

 しかしながら、企業社会・職場組織社会における男女格差の実態と、こうし
た男女関係における、ある意味、不均衡、バランスを欠いたという意味での不
平等のバラツキの実態とのズレは、しっくりきませんね。
考えてみれば、恋愛感情において、平等不平等の感覚が入り込むことはない
と思うのですが、恋愛に、さまざまな要素が絡むような社会に変質してしまっ
たことが、不幸?の始まりと言えるのかもしれません。

といっても、社会という特定した何かがそれを招いたわけではなく、社会を
構成する人間が、いつの間にか、そういう社会にしてしまったわけです。
その文化・風潮を変えることができるかどうかも、人の意識と行動に委ねら
れているわけです。

結局、個々の事情、個々人の思いで、それぞれの男女の関係が決まるわけで、
社会のせいと責任を擦り付けたり、自分の責任を回避することは、何も、誰に
も利益や満足をもたらさない・・・。
そういう自覚は、しっかり持って生きていきたいと思うのです。

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次回、<別腹の異性「セフレ」「ソフレ」の正体> に続きます。

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「第1章 恋愛レボリューション 何が若者たちを恋愛から遠ざけているのか?」
【第1節 若者たちの恋愛阻害要因① 「超情報化社会」がもたらした功罪】

第1回:最も若い大人世代の意識と行動を垣間見ます
第2回性情報をめぐる状況・環境の違いがもたらす若い世代の意識
第3回:幻想としての恋愛・性は空腹を満たさない?
第4回:面倒で重い恋愛から逃避する若者の求めるバーチャル
第5回:自信なし型も積極回避型も、恋愛以外に楽しいことがあればまだいい?
第6回:女性向けアダルトサイトの必然性と性・恋愛・結婚観の変化
第7回:共感の裏返しとしての孤独に耐えられない世代が増幅する社会とSNS
第8回:別冊『現代用語の基礎知識』を読む感じの若者コトバ事例集、かっ!?

第9回:若者や世代の価値観を決めつけ、多様性も主張する矛盾
第10回:超情報化社会の恋愛か、貧情報化社会の恋愛か

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物わかりのよい高齢者・老人になったとしても、意味・意義のあることでもなく、
何の慰めも、激励もできないと(その必要もない、というのが本音ですが)、
思っていますが、いろいろ世代論は、昨年から目を通すように努めています。

若者の取扱説明書 (PHP新書)』(2013/6/28)
さとり世代 盗んだバイクで走り出さない若者たち』(2013/11/10)
ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』(2014/1/30)
子どものまま中年化する若者たち 根拠なき万能感とあきらめの心理』(2015/7/30)

何かの機会に、紹介し、感想を、と思っています。

 

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