独立行政法人とは何か?年金機構の遊休資産放置に見る国・行政の変わらぬ体質

2015/10/21付日経に
「年金機構の宿舎7棟170戸、3年以上空き家 15億円相当」と題した
こんな記事が・・・。

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日本年金機構が保有する職員宿舎のうち7棟が、入居者がいないまま
3年以上放置されていることが20日、会計検査院の調べで分かった。
7棟を含め、簿価15億円相当の事務所や宿舎が有効活用されていない
ことも判明。

検査院は今回、全国に207棟ある宿舎の利用状況を検査。
14年度末時点で入居者ゼロの宿舎が13棟(計248戸)あり、うち東京や
千葉、沖縄などにある7棟(計170戸)は少なくとも3年以上入居者が
いなかった。

北海道小樽市の「桜宿舎」(9戸)には機構の発足当初から1人も住
んでおらず、防犯のため入り口を木板で閉鎖していた
東京都東久留米市の「東久留米寮」(105戸)は11年1月以降、入居者
がいなかった。

また、群馬や京都などの4府県では事務所の移転で使わなくなった建物
を倉庫として使っており、ほぼ遊休状態になっていた。

機構は今年3月末現在、全国の年金事務所や職員宿舎など簿価約1034
億円分の不動産を保有。
もともとは国有財産だったが、2010年の機構発足時に旧社会保険庁の
事業とともに不動産も引き継いだ。

07年に制定された日本年金機構法には、10年から独立行政法人に適用さ
れている機構が保有する資産の国庫返納規定がなく、厚労省も法の不備
を認識しておらず、検査院は所管する厚生労働省に対し法整備を急ぐよ
う求めた。

厚労省は「検査院の指摘を踏まえ、法改正を含めた対応を検討したい」
としている。

手帳
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こういうのを、職務怠慢という。
法制上の国の職務怠慢と監督不行き届き、独立行政法人としての年金機構
側の資産管理上の職務怠慢の三段重ね。

そもそも、独立行政法人とは、何ぞや?
というのが、私の疑問。

そこに天下り人事が行われているはずであり、<行政>という文字が入っ
ているからには、自ら公的業務に携わる者、組織として、あるべき行動を
とる必要がある。
法律上の不備があったとしても、自己申告するか、自ら適切な対応をとる
べきはず。

こうした設備こそ、年金を管轄する事業の性質を考えれば、介護や保育な
どの施設や、高齢者住宅、生活保護世帯住宅などに転用・活用することを
思い浮かべるなど、そういう着眼・発想を持てないものだろうか・・・。
みな単なる事務屋なんだろうな、と・・・。
寂しいですね。

もうひとつ突っ込んで考えれば、職員住宅の家賃などは、民間と比較して
どうなのか、ということ。
既得権化され、実態が調査・把握されていないのではないか・・・。
今回の会計検査院の調査で、この点について触れられているかどうかは、
不明・・・。

年金記録問題が、独立行政法人化につながったかの日本年金機構。
今回明らかになったこうした問題でも責任が問われない機構体質は、変わる
べくもない、ということかもしれません。

※冒頭の画像は、本文とは関係ありません。

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