2015年の人口動態統計推計:出生数100万8000人と5年ぶり増でも人口減少幅過去最大
2016/1/1 元旦付各紙に
厚生省による、2015年の人口動態統計の推計値が掲載されました。
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<人口動態統計とは>
出生、死亡、婚姻、離婚、死産の5つについて戸籍法などに基づく
市区町村への届け出を厚生労働省が毎月集計。
調査した月の約2カ月後に公表する「速報」と約5カ月後の「概数」
のほか、1~12月の1年分が翌年9月に「確定数」としてまとめられる。
年間推計は10月までの速報と7月までの概数を基に、11~12月分を予測
して算出する。
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各紙記事やネット記事の中から
「出生数5年ぶり増 100万8000人 子育て支援影響か 15年推計」と
題した日経記事を以下に引用しました。
図表・グラフは、厚労省HP提示PDF資料からのものです。
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国内で生まれた日本人の赤ちゃんは、統計を始めた1899年以降最低だった
前年を4千人上回る100万8千人で、5年ぶりに増加に転じたとみられる。
死亡数は130万2千人と戦後最多を更新しており、人口減少は続いている。
(年間推計は10月までの速報値などを用いて算出。)
同省によると、30代の出産数が前年より増えており、「雇用状況の改善に
加え、保育所の整備などの子育て支援策が影響している可能性がある」。
わずかながら増加に転じた出生数も過去2番目に少なく、「少子高齢化の
傾向は続いており、しばらくは人口は減っていくだろう」としている。
15年の死因の最多はがんの37万人。
次いで心筋梗塞などの心疾患(19万9千人)、肺炎(12万3千人)、
脳卒中などの脳血管疾患(11万3千人)と続く。
死因上位の4疾患は5年連続で順位に変化が無く、死者数の約6割。
死産は2万3千人で前年比千人減った。
婚姻件数は同9千組減の63万5千組で戦後最少を更新した。
婚姻件数は年間100万組を超えた1970年代前半をピークに、その後は
一貫して減少傾向が続いている。
厚労省は「結婚適齢期の人口が減っているため」としている。
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2005年頃から、人口減少化が始まった日本。
2010年から、自然減数が10万人台に乗り、翌年、一気に20万人台に。
そして、いよいよ今年2016年には、30万人台になりそうです。
出生数は、昨年何とか100万人台を維持し、微増しましたが、今年はどう
でしょうか。
子どもを持ちたいと願う、比較的婚歴の短い既婚者が増加傾向と聞きます
から、昨年に続いて微増も期待できるかもしれません。
政治のおかげ、というよりも、妊活可能な年齢に対する認識が強まって
来ているためと言えるかと思うのですが・・・。
この統計では、年齢別死亡者数が分かりません。
死産数が医療技術の進歩や、出生数の減少も要因として確実に減少してい
るのは望ましいですが、交通事故や他の事故・事件での子どもの死亡数は
どのくらいなのでしょうか。
子どもの死が年々減少しているといいのですが・・・。
年間の婚姻数の3分の一に当たる組数の離婚が発生している。
これも年齢別と離婚時の子どもの数と年齢という実態が知りたいですね。
シングルマザー、シングルファーザの貧困問題もなんとか国の政策で改善
したい・・・。
総務省統計局による以下のデータでは、
昨年度における日本の総人口は、概算で、1億2688万人。
世代別には高齢者数だけが増加し、介護問題は当面拡大し続けます。
(上図の統計は、冒頭の人口動態統計とは異なるため、数値に差があります。)
この人口ピラミッドからも想像できるように、
大きなトレンドは変えることはできませんが、保育、介護、社会保障、教育など
の政策は中期レベルで、実行可能な方策を講じることは可能です。
このピラミッドを形成する世代が共有し、あるいは個別に抱える諸課題について
今年も、様々な視点・観点を持って、それぞれが、好ましい人生を送ることがで
きるよう、望ましい社会が形成されるよう、考え、このブログサイトで表現して
いきたいと思います。
本年も宜しくお願いします。