潜在保育士をベビーシッターに。ネット仲介で活用:ポピンズ、小池都知事保育行政で事業に追い風

小池東京都政における保育政策の拡充について
保育所増設、利用者・保育士支援の小池都知事保育行政が促す、子育て世代の流入と女性就業者数増加
東京各区、待機児童対策で、ベビーシッター保育制度拡充:小池都政が加勢

と、2回続けて取り上げました。
前回を受けて、三題話を締めくくるかのような日経記事が、2017/2/7付の以下の記事です。

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 ベビーシッターや介護、ネット仲介で利用便利に ポピンズやMCS参入
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 保育や介護の大手企業がネット仲介サービスに相次いで参入する。
 保育大手のポピンズはベビーシッターの仲介を手掛けるベンチャー企業を買収。
 グループホーム大手のメディカル・ケア・サービス(MCS)は高齢者と介護
従事者の仲介事業を始める。
 利用者の利便性向上に加え、シッターや介護従事者の柔軟な働き方の実現にも
つながる見通しだ。

(以下では、MCSの介護に関する内容を省略。<介護相談.net>に投稿)

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 ポピンズはグリーの子会社だったスマートシッターを完全子会社化(買収額非公表)。
 スマートシッターはベビーシッターの利用希望者に対し、ネット上で希望に合う保
士や幼稚園教諭などと引き合わせるサービスを手掛ける。
 1時間あたり1500円からという利用料は相場とされる1時間2000円台よりも安い。

 ポピンズは自社のシッターサービスより料金が安く、短時間の利用にも対応するネ
ト仲介を加えることで高所得者層に偏っていたシッターの利用を中間層にも広げる。

 保育サービスでは保育士の資格をもちながら保育所で働いていない「潜在保育士
存在が問題となっている。
 柔軟な働き方ができるネット仲介の利点を訴え、潜在保育士を戦力に取り込む。
 2020年までにスマートシッターの年間売上高を現状の1億円前後から10億円に伸
す計画


※記事中の資料をそのまま転載させて頂きました。

 ネット仲介は手ごろな料金設定や多様なサービス内容などで利用者の利便性向上に
つながる一方、シッターや介護従事者も週2~3回といった働き方が可能になる。

 大手の参入でネット仲介の認知度が高まれば、ベビーシッターや介護の利用の裾野
は広がる。
 一方、「ネット上で完結するサービスはどんな人が家に来るのか事前に分からなく
怖い」(東京都荒川区40代女性)との意見もある。
 大手のノウハウを生かし、サービスの安全性を高める努力も求められる。

ポピンズはベビーシッターを気軽に利用できる環境を整える
※記事中の画像をそのまま転載させて頂きました。

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調べてみましたら、昨年2016/10/4付日経で、スマートシッターやベビーシッター
事業を取り上げた、以下の関連記事が見つかりました。

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ベビーシッター料金1000円台も。 インター ネットで予約

 1時間あたり2000円以上が一般的だったベビーシッターの料金に1000円台のサービ
スがお目見えしている。
 派遣に際しこれまでは利用者と電話でやりとりしてきたが、低価格タイプはインター
ネット上で手続きを終えられるようにしているのが特徴。人件費などを削減している。

 キッズラインの料金は1時間1000円から、スマートシッターも同1500円から。
 いずれもネット上でシッターの実績などを確認し、予約できる。
 キッズラインの場合、シッターの登録時に面談で人柄を見極める。

 大手企業はシッターに独自の教育をし、利用者に安心感を与える作戦を採る。
 パソナグループのパソナフォスターは育児の「ヒヤリハット」に関する研修受講を
義務付けている。
 生後3カ月までなら1日3時間以上で1時間あたり税別2000円、2時間以内なら2時間で
同4400円。


※同記事中の画像をそのまま転載させて頂きました。

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ポピンズの創業社長である中村紀子氏は、小池都知事とは都知事就任前から保育行政
について意志疎通を図っていた間柄。
就任後の都の保育政策の強化は、同社長からの提案・進言もかなり参考にしたものと
も言えます。

冒頭紹介した2つ目のブログで取り上げたのが、ベビーシッター利用者への補助金制度。
この制度が、ベビーシッター業界に吹く、最初のフォローの風。

そしてその戦力として期待されるのが、保育所という施設・組織に通勤して就労する形
ではなく、利用者の自宅へ派遣される形での就労を選択する潜在保育士。

保育所での種々の付帯する業務の負担がなく、指定され、決められた時間帯に、一人
の子どもと向き合い、ナニーの役を担えばよいわけです。
もちろん希望する時間というのは利用者が指定するもので、そこは自由というわけで
はありませんが、精神的・身体的負担は、保育所勤務よりもずっと軽減されるでしょう。

このビジネス。
共働き夫婦、共働き世帯がこれからまだまだ増えると思われるだけに、まさに成長事業
と言えます。
高所得者世帯においては、保育所・幼稚園よりも、ベビーシッターに預ける方を選択す
る可能性も高いですね。
また、働く時間帯が夕方や夜型の世帯も、ベビーシッター市場。

後は、サービスの質、シッターの質、信用・信頼性の問題。
これは、競争優位に立つことをめざす企業にとっては、最重要課題なので、シッターの
処遇・給与を含めて、大手企業が自ずと強化を図ることになります。

当初、補助金などで基盤が整備されていくでしょうが、望まれるのは、行政の支援なしで
も一定水準以上のサービスが、リーズナブルな料金で提供されること。
そのためにも、ネットで予約可能にするなどの合理化・効率化は必須です。

利用する女性の多くは、働く女性。
そしてシッターも、この事業の経営者、従事者も、多くが女性。
総合的女性活躍支援ビジネスのモデルの一つになるでしょう。

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