ちぐはぐ保育行政、支離滅裂な待機児童対策がエスカレート:官僚・政治家の資質を問う

間もなく4月。
入園式ももうすぐですが、この春も、希望する保育所に入れなかった世帯、多か
ったと推察します。

政府も、公言した待機児童解消は果たせず、その集計結果を待って、新たな計画
を立てると、早々と白旗を上げ、臆面もなく、責任を取ることもなく、発表。

その意向だけは、早々にアナウンスし、一生懸命取り組んでいるかのような印象
を与えるのが、2017/3/23付日経が報じた記事。

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 保育受け皿 目標上積み 政府、6月に
 待機児童の解消困難受け 財源の確保課題に
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 待機児童を2017年度末までに解消する政府目標の達成が難しくなったのを
受け、厚生労働省と内閣府は保育の受け皿や保育士数について18年度以降の
新たな数値目標をつくる。
 施設の整備や保育を担う人材の確保を中心とした追加対策も打ち出す。
 ただ受け皿の拡大や新たな対策には財源が必要になり、どう捻出するかが
今後の焦点になりそうだ。

 6月に公表する待機児童対策の新プランに新しい目標を盛り込む。

 現行の「待機児童解消加速化プラン」では、17年度末に待機児童を解消す
るため、13~17年度に保育の受け入れ枠を50万人分確保する目標を掲げた。
 同時に保育士数も5年間で約9万人分確保することになっている。

 すでに13~15年度に31.4万人分の保育枠を確保。昨年9月現在では残る2年
間でさらに18.6万人分以上増える見込みで、「50万人」達成の見通しは立っ
ている。

 ただ働く女性の増加で保育を利用する人は想定以上に増えている。
 16年4月時点の待機児童は2万3553人で2年連続で増加。
 安倍晋三首相は17年度末の待機児童解消が困難になったとの認識を示して
いる。

 現在、市区町村が19年度までにどれだけ保育施設が整備できるか調べてお
り、厚労省は自治体の報告や将来の子どもの推計人口などを踏まえ、保育の
受け皿の新目標をつくる方針だ。

 厚労省は新しい目標に合わせて、待機児童解消に向けた対策を追加する。
 一定の基準を満たせば企業が認可保育所並みの補助金を受け取って創設で
きる「企業主導型保育所」をさらに増やす案などがある。

 ただ追加対策には財源の確保が課題になる。
 現行の待機児童対策は主に、14年4月に消費税率を8%に引き上げた財源
の一部で賄っている。

 日本総合研究所20年からの5年間で0~2歳児の保育需要が2万人分増え
ると試算。
 これを基に推計すると、0~2歳児だけで保育所の運営費は国費で100億
円程度増える計算になる。

 子どもの人口が減るため全体として保育需要の増加は緩やかになる可能
性はあるが、都市部での共働き世帯の増加で局地的に需要が増え、受け皿
の拡大をさらに進める必要性が出てくることも想定される。

 来年度は診療報酬や介護報酬の改定が控えており、子育てに十分な財源
を充てられるかは見通せない。
 このため厚労省内では財源確保のため、0歳児保育などの財源を企業から
の拠出金に一部切り替える案などが浮かんでいる

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入れもの、箱物はなんとか規制緩和や企業主導型保育所などで目処が立った。
しかし、女性活躍推進を強く推し進めたことで、想定よりも働く女性が増えた
ためか、入所希望乳幼児も増えてしまい、問題の解消には至らなかった。

こんなの言い訳になるはずがない・・・。
しかも、もう次の予防線をはっているのが、財源不足ということ。
財政赤字は抑制どころか、プライマリーバランスなどお構いなく、増加させ
ている。
そう臆面もなくやっているのに、財源理由に、見通し不透明的報道をさせる。
しかも、0歳児保育などの財源を企業からの拠出金でまかなおうか、などと
雰囲気づくり、下地作りも始めた・・・。

そうこうする中、今度は、2017/3/26付同紙では、こんな小手先の対策を打ち
だした!

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 保育所、1~2歳受け入れ拡大 0歳児枠縮小へ 待機児童多い層厚く
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厚生労働省は待機児童の解消に向け2018年度から、全国の保育所で1~2歳児
などの受け入れ枠を増やす。
 通常よりも多くの保育士が必要な0歳児の枠をできるだけ減らし、浮いた保育
士を1~2歳児に振り向ける
 0歳児は家庭で預かる保育ママなどを積極的に活用してもらう考えだが、こう
したサービスの利用が難しい共働き世帯からは反発も予想される

 保育所では1~2歳児は保育士1人あたり6人まで子どもを受け入れることが
できる。
 より手間のかかる0歳児保育ではその半分の3人までしか預かれず、保育士不足
が深刻化するなかで年長の子どもたちの受け皿を増やせない原因になっていた。
 1歳児からの入所倍率が高いため、やむをえず育児休業を早く切り上げるなどし
て0歳児から子どもを預けようとする保護者も多い

 厚労省は自治体に対し、0歳児枠を必要に応じて減らす一方で、その分を1歳以
降に振り向けることを認める通知を出す。
 多くの自治体は子どもの人口割合や女性の就業率などに応じて一定の0歳児枠を
設けている。
 こうした枠を地域の実情に応じて柔軟に設定できるようにすることで、自治体ご
との判断で待機児童を早く減らせるようにする。

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こんなことを考えた官僚・役人は、我ながらいい案と、自画自賛しているんでし
ょうか、組織内では褒められているのでしょうか・・・。
とんでもない話! 一斉ブーイング・・・、と散々な評価を受けることなど、想
像・想定しない、できないんでしょうか、ね?

普通の神経を持っていれば、提案・決定できる話ではないはず・・・。
しかし、通ってしまう、通してしまう。

0サムで、根本的な待機児童解消策ではなく、どちらかを減らして、その分他を
増やすというだけのこと。
減らした0歳児枠で、子どもを預けることができなくなる女性は、保育ママなど
を利用するように、と言うらしいですが、その費用負担はどうするのか。
補助しなければ、当然悪政のそしりを受けざるをえない。
しかし補助すれば、財源が必要になるために、財政理由での政策ではなくなる。

いや実際には、仕事はあきらめ、専業母として子育てに専念することを、暗に強
制しよう、そこに押し込めようとする政策やもしれぬ。
加えて、そうした政策・運用の判断責任は、自治体にあるとして、厚労省は関与
しないというせこい方法。

考えることに品性・理性がありません。
厚生労働省のスタッフとしては、その資質に問題あり、と言うべきでしょう。

官僚・役人も悪いが、それを望ましい方向に導くのが政治・政党・議員の責務。
期待薄、望み薄・・・。
政治、変えねば、政治家、変えねば・・・。

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